2016年12月13日火曜日

BUELL を治す

ビューエル 個性のあるバイクです。

ハーレーって、いわゆるアメリカンバイクなんですが、そのエンジンを使ってフレームを新作しスポーツバイクにしたのがBUELL。

ハーレーのエンジニアだったビューエルさんが始めた市販バイクだったのですが、その後本家筋のハーレーに買収され2009年に生産打ち切りとなりました。

エンジンは振動の多いハーレーの事ですから振動対策としてラバーマウントしてるのが一つの特徴でもあります。

エンジンは振動してても車体にゴムを介して搭載してる訳ですから、振動が伝わりにくいだろうという発想です。

でも実際はエンジン振動が車体に伝わるのに変わりはなく、フレーム側が軽量化されているせいもありダイレクトに振動が伝わります。

振動対策になっているのかという疑問、そこら辺がBUELLらいいところです。

そもそもハーレーのエンジンは45度のVツインで振動のことなど全く考えてない訳で、振動お対策するなら90℃のVツイン、ドッカティとかVTとかのエンジンが理論的に振動が少ないんですね。

エンジン設計するエンジニアなら絶対に作らないであろう45度Vツインを平気で作ってしまうのがアメリカらしいと言えるかもですし、そんなエンジンがもらたらす独特のフィーリングが長年に渡りウケでいるのがハーレーエンジンンの面白いところでもあります。

今回のBUELも激しい振動とラバーマウントが災いして各部にダメージを受けてました。

マフラーにはクラックが入りエキパイからサイレンサーまで排気漏れ多発状態。

一番驚いたのがエンジンマウントボルトが折れていた事。

エンジン前方を吊り下げているラバーマウントされたハンガーのボルト、2本のうち一本が完全に折れてました。

もう一本折れたとしたらエンジンが地面に落ちてしまうという危険な状態でしたね。

今回はマフラーの修理で入庫したのですが、致命傷になる前にエンジンマウントのボルト折れに気付いてよかったです。

BUELはフロントサスが倒立、リヤサスのエンジン下に位置し、ホイールベースも短くスポーティに走れる・・・気がする。

それでいてエンジンはチューニングされたハーレー。

これは面白そうですよ。

2016年12月6日火曜日

鈴鹿部品交換会はエクストリームもあり

11月20日、鈴鹿部品交換会が開催されました。

部品交換会というのはバイクや車に関係したフリーマーケットの事で、全国各地で開催されています。

ランポートは主催者側になるのですが、ただのフリマでは物足りない気がして、イベントとしての何か面白い事が出来ないだろうかと思い、バイクのエキストリームをやってもらいました。

それと、クラシックカーとかも展示して、単なるフリマとは違うバイクや車好きにとって楽しめるイベントにしたいと思いました。

鈴鹿部品交換会
http://www.buhinn.com/

2016年11月9日水曜日

ゲイルスピードのホイールを加工する















ゲイルスピードは高級な鍛造ホイールです。
かなり軽量でありながら強度と精度が素晴らしい。

そんなゲイルスピードは適合するバイクも多いのですが、ラインナップに無いと付けたくても付けることができない訳です。

そこで今回は希望のバイクに付けれるようパーツを加工しました。
上の画像がノーマルのゲイルスピード。

ベアリングの付く部分が外れるようになってます。
このパーツをワンオフで作ってしまえば、どんなバイクにも取付出来る訳です。















制作したアタッチメント


















ランポート

2016年10月25日火曜日

ジョグプチをさらにローダウン


ジョグプチ

ヤマハのジョグで少しだけシートが低いのがジョグプチ。
シートだけ薄くなってるだけなんだけど、体の小さい人にとってはその少しが大事。
昔は小さいスクーターがいっぱいあったんだけどね。
ホンダのタクト初期型も今思うと小さいし、スカイとかスカッシュも小さかった。

メットインで小さかったのがPAL。
PAL以降は結構大きめのしか無くなってしまい、小さいスクーターを必要とする人にとっては残念な情況でした。

今手に入る新車で小さいスクーターで候補となるのはジョグプチ。

シート高も低さも大事だけどステップ部分の幅も大事で、幅が広いと足付きが悪くなるので幅の狭さも重要なポイント。

シート高も低くステップの幅も狭いのを探すと、候補としてはジョグプチでしょうか。

可能な限り足が着きやすいスクーターの新車が欲しいとの要望を受け、新車をローダウンしてしまおうというのが今回のプロジェクト。

上の画像はローダウンした後のジョグプチ。
微妙に下がっているのが分かりますでしょうか。

ジョグプチ
リヤサスをショートタイプに交換

ジョグプチ
フロントサスも内部パーツを加工


サスストロークは同じでローダウン。乗り心地はノーマルと同等。

ジョグプチ
タイヤも扁平率を変えてローダウン。徹底してローダウンします。

ランポート RUNPORT

レオビンチのマフラーを修理する

レオビンチのマフラーはイタリア製で、ヨーロッパで一番売れているマフラーです。

対応する車種も多いし、値段もそんなに高くはなく品質もいいので人気ですね。

そんなレオビンチでも完璧ではありません。

内部が壊れたりすることもあります。

今回修理するのは500ccビッグシングルのスクーター用チタンマフラーです。

ビッグシングルのスクーターというのはマフラーに対して条件が厳しい。

音を静かにするのも難しいし、何より振動が激しい。

エンジンはスイングアームのように動いているし、それと同じようにマフラーも動いていてクラックが入りやすい。

しかもマフラーの全長が短く、トルクも出にくい。

まあ、マフラーメーカーとしては難しいマフラーなのですよ。

今回は内部でパーツが外れているらしく、サイレンサーを揺するとカタカタ音がしてます。
上の画像、リベット外して分解したところです。

2016年9月28日水曜日

これはXLR250R BAJAですよ

XLR250R BAJA

このバイクはサービスエリアなんかで、何ていうバイクですか?と聞かれるらしい。
バイクというのはタンクで個性が出るので、タンクが変わると何のバイクか分からなくなりますね。

マニアな人はライトでBAJAだと分かるけど、今ではBAJAすら珍しくなりました。
ちなみにBAJAと書いてバハと呼びます。

カルフォルニアのBAJAという所でオフロードレースが行わるるので、そういった感じでBAJAというネーミングになったのでしょうね。

日本ではオフロード言えば林道。
最近では田舎の小さいガソリンスタンドが軒並み閉鎖になってきていて、林道走行をしようと思うとガソリンの残量が心もとない。
そこでビッグタンクとなるわけですよ。

今回のタンクは何の物かは不明だけど、結構入りそう。
おそらくヤマハあたりのエンデューロレース用と思われるプラスチックでできたタンク。
これを利用してXLR250R BAJAに付ける作戦。

XLR250R BAJA
なんの車種かは不明なタンク

マフラーの制作


塗装してキレイになりました

高いけど品質最高なシート

スプロケも特注で制作しました



2016年9月27日火曜日

35年前のシビックカントリー

シビックカントリー

ランポートは旧い車やバイクを専門にしてる訳ではないんだけど、色々と年代物の車両が入庫してくる。

今回はシビックカントリーで1981年モデルだから35年も前の車。
シビックシリーズの中で2代目になる。
今では中々見かけなくなったね。
エンジンはCVCC.

このエンジンはホンダの歴史で必ず語られるもので、当時の厳しい排ガス規制に初めて通ったホンダの自信作。

初代シビックが出たころは触媒が開発されてなくて、インジェクションもまともな物がない時代にエンジンの設計だけで排ガス通そうというのは困難だったはず。

このシビックカントリーはCVCCだけど初期の触媒が付いているタイプ。

触媒の性能が良くなって普通のエンジンでも排ガス規制が通るようになりCVCCの役目が終了するようになるけど、CVCCはパワーもあってメカ的には面白いエンジンだ。

構造的にややこしいエンジンなだけに、当時もエンジン不調は色々とおきていたし今回のシビックもアイドリング不調にみまわれている。

私もこの業界に長くて、ホンダSFというホンダの整備部門に所属していたものだから初代シビックとかはかなり整備してた。

今回も何十年かぶりの整備になるけど、意外と懐かしいという感覚は無くて、延々と現在に至ってる感じ。

キャブが怪しいので、まずはオーバーホ-ルから始める
シビックカントリー

シビックカントリー


CVCC
インテークポートはCVCC用のポートと通常のポートの2つあり






謎肉がいっぱい


猫が食べたがっている


いらない

2016年9月24日土曜日

昔のシャリー 弱い電装を何とかする

昔のシャリー 6ボルトのポイント式は電気が弱い。

ウインカーとか点かなくなるし、バッテリー変えてもすぐにダメになる。
初期型は1972年に発売なので40年以上前のバイクなんですね。
電気弱いのはしょうがないかな。

とは言っても、普通に安全に走りたいわけで、ウインカー点いてホーン鳴ってブレーキランプも問題なく点いてほしい。

12ボルト化するといいんだけど、発電能力が落ちていて12ボルト化が出来ない場合もある。

同じ車種のバイクでも個体差があって発電能力に違いがあるんですね。
基本的にはコイルが悪くなければ電圧は同じなんだけど、ローター側の磁力が違う。

フライホイールローターには磁石がはめ込まれているんだけど、さすがに何十年も経つと磁力が弱くなってくる。

磁石が弱くなると発電能力も弱くなのが個体差の違いかな。

6ボルトのバイクでも12ボルト以上出ていれば12ボルト化はできる。

だけど、12ボルト出すだけの能力がない場合、8ボルトとか10ボルトとかしか出ない場合は、6ボルトのままで電装類をリフレッシュするしかないんですね。

今回のシャリー、電圧を計ってみると12ボルトに達していなくて6ボルトのままで作業を開始していきます。

2016年8月24日水曜日

YZF-R1 のアクラポビッチサイレンサーを修理する

ノーマルでチタンのエキパイが付いていたYZF-R1

日本仕様のサイレンサーはアクラポビッチが標準で付いている。

ということは、エキパイもアクラポビッチで作ってる気がしないでもないが、何か作りのフィーリングというか雰囲気が違う。

チタンのエキパイはヤマハ製でサイレンサーのみアクラポビッチみたいな気がする。

あるいは、アクラポビッチからライセンス生産でヤマハが作ってるかもしれない。

ヤマハはブレーキがブレンボだったりする場合、ヤマハ製のブレンボでヤマンボと呼ばれてたりするので、今回のYZF-R1も謎ですね。

まあ、どちらにしても素晴らしい出来栄えである事には変わりない。

今回のサイレンサーの修理というのは、アクラポビッチのサイレンサエンドにバッフルが入っていて、それを外してしまったけど元に戻したいという案件。

バイク乗りの心理としては、排気抵抗になるバッフルを外したらパワーが上がるんじゃないかという誘惑。

だけど、年式にもよるけど法的には簡単に外せるようになっていてはいけない事になってます。

溶接などでガッチリ固定されてないといけないんですね。

YZF-R1のサイレンサーエンドバッフルもボルトが溶接されていたんです。

そもそも外せないようにしてあるのを無理やり外したものだから元に戻したくても戻せない。

何とかならないでしょうか? ランポートさん。 という事なんですよ。

どうやら、何件かショップを訪ねてみても、出来ませんと言われ、行きついた先がランポート。

よそで出来ないと言われたなら余計に作業をしてみたくなりますね。

何でも出来るという訳ではないのですが、難しい作業ほど意欲が沸くわけなんですよ。

YZF-R1 のアクラポビッチサイレンサーを修理する

ノーマルでチタンのエキパイが付いていたYZF-R1

日本仕様のサイレンサーはアクラポビッチが標準で付いている。

ということは、エキパイもアクラポビッチで作ってる気がしないでもないが、何か作りのフィーリングというか雰囲気が違う。

チタンのエキパイはヤマハ製でサイレンサーのみアクラポビッチみたいな気がする。

あるいは、アクラポビッチからライセンス生産でヤマハが作ってるかもしれない。

ヤマハはブレーキがブレンボだったりする場合、ヤマハ製のブレンボでヤマンボと呼ばれてたりするので、今回のYZF-R1も謎ですね。

まあ、どちらにしても素晴らしい出来栄えである事には変わりない。

今回のサイレンサーの修理というのは、アクラポビッチのサイレンサエンドにバッフルが入っていて、それを外してしまったけど元に戻したいという案件。

バイク乗りの心理としては、排気抵抗になるバッフルを外したらパワーが上がるんじゃないかという誘惑。

だけど、年式にもよるけど法的には簡単に外せるようになっていてはいけない事になってます。

溶接などでガッチリ固定されてないといけないんですね。

YZF-R1のサイレンサーエンドバッフルもボルトが溶接されていたんです。

そもそも外せないようにしてあるのを無理やり外したものだから元に戻したくても戻せない。

何とかならないでしょうか? ランポートさん。 という事なんですよ。

どうやら、何件かショップを訪ねてみても、出来ませんと言われ、行きついた先がランポート。

よそで出来ないと言われたなら余計に作業をしてみたくなりますね。

何でも出来るという訳ではないのですが、難しい作業ほど意欲が沸くわけなんですよ。